「旬のものは安い」がマイルール
丸山:買い物の仕方も重要ですよね。ここでも「安いものをどう買うか」ではなく、いかにして「余計なものを買わないか」を意識している。いつもあえて徒歩で行って、荷物が重くなるほど買わないように自制してます。野菜は時期によってはかなり高騰するから、ねぎなど自分で育てられるものは家庭菜園で栽培するのもいい。紫苑さんは野菜はどう取り入れてますか?
紫苑:「旬のものは安い」がマイルールだから、夏はトマト、冬はかぼちゃというふうに、その季節のものを買うようにしています。あと、しいたけやしめじはベランダで1時間くらい太陽光に当てて「干し野菜」にして食べてるの。食物繊維やカリウムなど、栄養分が凝縮されるうえ、日持ちもよくなるし、なにより滋味深くて本当においしい。
丸山:なるほど! 長く保存できるのは便利ですね。
紫苑:おすすめです。だけどトマトはダメ。干してみたけれど跡形もなくなるくらい縮んでしまった(笑い)。水分の多い野菜は旬のときにそのまま食べるのがいちばんです。
丸山:結局、新鮮なものをバランスよく食べるのがお財布にも健康にもいいんですよね。
紫苑:その通り。私は「月5万円生活」を始めてからほぼずっと自炊生活で、周囲からは「ごちそうが食べたくならないの?」と言われたりするけれど、いまが人生でいちばん体調がいいし、ホホバオイルしか塗っていないのに肌の調子も絶好調。このメニューこそが、ごちそうなんだと思う。実際この間、体内年齢を測ったら、なんと57才でした。
丸山:それはすごい(笑い)。だけど節約メニューが健康と美容に結びついているというのは同感。私も自炊を始めてからかなりやせました。
(後編につづく)
【プロフィール】
紫苑(しおん)さん/1951年生まれ。新聞社勤務を経てフリーライターに。2020年3月、コロナ禍の中「月5万円年金生活」を実行。健康的でおいしい節約レシピやおしゃれなDIYなど、お金を使わずに楽しめる方法を紹介したブログが大反響。著書に『72歳ひとり暮らし、「年金月5万」が教えてくれたお金との向き合いかた40』(マガジンハウス)など。
丸山晴美(まるやま・はるみ)さん/1974年生まれ。21才で節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられる。その後、コンビニ店長などを経て節約アドバイザーに。ファイナンシャルプランナーや消費生活アドバイザーなどの資格、調理師免許を持ち、人生設計を見据えたお金の管理運用や節約術をアドバイス。テレビやラジオ、雑誌などでも活動している。
写真/本人提供
※女性セブン2023年8月3日号