投資を始めるにあたってNISA口座を開設する必要がある。山口さんはネット証券を推奨する。
「銀行だと最低1万円からしか積み立てられないことがあります。そのため100円から積み立てることができるネット証券がおすすめです。楽天グループのサービスを使っている人は楽天証券がいいでしょう。楽天カードでたまったポイントを使った『ポイント投資』ができます」(山口さん)
口座を開いたらいよいよ金融商品を選ぼう。つみたてNISAは国を挙げて推奨する制度であるゆえに「一定基準を満たした商品」が選ばれているので安心感がある。
「NISAに投資できる銘柄は国内外合わせると約1万2000種類ありますが、つみたてNISAは金融庁が条件を定めたおよそ220銘柄に絞られています。しかも、そのうちの約9割が運用や管理に必要な手数料である信託報酬が0.6%以下です。そのため、金融商品を選んだ時点で、すでに“金の卵”を手に入れたと言っても過言ではありません」(山口さん)
その中でも、横山さんはNYダウなどの株価指数に連動する「インデックスファンド」をすすめる。
「特に全世界株式インデックス、次いで全米株式インデックスが魅力的です。全世界株式なら一地域の国や会社が大きく下がってもほかでカバーできます。全米株式はここ数年非常に高い利回りで、安定性と利益のバランスがベストな商品です」(横山さん)
山口さんも世界株への投資を推奨する。
「3000円投資の注意点として、当初の購入代金を下回る『元本割れ』をしない安全なものを選んでしまうと、ほとんど増えない結果になる。それでは本末転倒なので、成長する世界経済にお金を預けられる商品を積極的に選ぶのがいいです」
例えば「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」を月々3000円積み立てた場合、30年後の資産の累計額は301万円になる。やるとやらないでは、こんなにも差が生まれるのだ。
取材をもとに、3000円でいま買うべき金融商品をリストアップしたので参考にしてもらいたい。
※女性セブン2023年8月10日号