前橋あたりを過ぎ、走行距離99.7km、バッテリー残量43%、航続可能距離105kmと表示が出て、これから上りが続くことを考えてしまうと、それなりに不安になります。しかし、冷静に考えてみれば「まだ100km以上は走れる」わけです。目指す谷川岳PAの急速充電施設までは残り50kmほど、さらにここまでの電費は7.9km/kWhですから、電欠になる前に無事到着できるはず。
充電能力の事前チェックが必要
その計算どおり、谷川岳PAの充電スポットに到着です。充電ソケットが1口しかないのですが、先客もおらずに充電もスムーズ。今回はラッキーでしたが、休日はそういうわけにもいかないかもしれません。80%ほどまでに回復でき、この先の10kmの関越トンネルを抜けます。その後は、しばらく下りが続きます。回生ブレーキのおかげでBEVはこの下りで、電力を取り戻すことができます。下りが続くと、状況によっては走行可能距離が減るどころか、その数字は増えていくのです。
小出ICぐらいまでは大きく電力を減らすことなくたどり着けました。これならギリギリ新潟に到着できますが、念のため、この先にある「越後川口SA」で2回目の充電をおこない、新潟市まで走りきることができました。2回の充電に要した時間の合計は1時間。これぐらいならロングドライブのコーヒーブレイクと考えれば大きなストレスにはなりません。
ただ、ここで注意したいのは「急速充電器」といいながらも、その能力はまちまちだということです。20kWhもあれば30kWh、40kWh、50kWh、90kWh、そして100kWh以上など能力に違いがあります。事前にアプリなどで確認しながら充電プランを練らないと、時間ばかりかかって、走行可能距離を思うように稼ぐことができません。
今回の新潟への取材行では結局、332.3kmを走り、電費7.1km/kWh、バッテリー残46%で、残り走行可能距離107kmというデータになりました。このルートではアリアB6も試し、1回の充電で十分に走りきれた経験があります。
一方でホンダeのバッテリー容量を考慮し、不測の事態に備えると、早め早めの「30分で80%まで充電」を心がけます。これなら電欠の懸念も減らせ、ロングドライブは快適に対応できます。今回も現地での移動に対応できる電力を残して、無事到着できました。もちろん充電回数あたり30分という時間はドライブプランに加算して考える必要がありますし、先約がいれば、さらに時間は加算されます。でも今回は平日移動ということもあって大きなストレスを感じることはありませんでした。