つみたて投資枠の条件を満たす商品は245本の投資信託およびETF(上場投資信託)となっています(執筆時点)。また、成長投資枠で購入可能な投資信託等は、2024年の制度開始時点では2000本程度になると言われています。
ここで1つ知っておいてほしいのは、つみたて投資枠で購入できる商品はつみたて投資枠対象商品のみですが、成長投資枠でもつみたて投資枠対象商品を購入できることです。成長投資枠だからといって、必ずしも上場株式やつみたて投資枠の対象商品以外を購入しなければならいことはないのです。
資産形成が目的なら、投資していく商品はつみたて投資枠対象商品から選べば十分だと筆者は考えています。
つみたて投資枠では積立買付のみ、成長投資枠なら自由に買付可能
次に買付方法ですが、つみたて投資枠では定期的に一定額を購入する積立買付のみ可能です。会社員や公務員など定期的に安定的な収入のある方は、収入から一定金額を積み立てていくとよいでしょう。
なお、この積立買付ですが、制度上は年間2回以上に分けて買付を行えばよいことになっています。極端な話、夏と冬のボーナスの時に1回ずつといった買付方法でも認められているのです。月給を受け取っているなら基本的には毎月積立がよいと思いますが、制度上は年に2回以上ならOKなのです。
一方、成長投資枠では、積立買付に加えて、買いたい時に買いたい金額だけ購入するスポット買付も可能です。毎月積立を行いつつ、ボーナスや相続・贈与など、何かまとまったお金が入った時に購入するといった使い方も考えられます。
投資限度額は合計で1800万円
つみたて投資枠では年間120万円まで、成長投資枠では年間240万円まで、合計すると年間360万円まで新しいNISAで投資できます。
ただし、累計の限度額は1800万円と定められています。つまり、毎年最大の金額360万円投資していくと、5年間で限度額に到達します。
この1800万円は、つみたて投資枠のみですべてを使うことは可能(次の図の左端)ですが、成長投資枠のみで使うことはできず、成長投資枠の上限は1200万円(次の図の右端)となっています。
上場株式やアクティブファンドなど、成長投資枠でのみ購入できる商品への投資を検討されている方はご注意ください。