少子化が止まらないと日本の社会保障制度は大きく揺らぐ
年金額が減少すると私たちの生活はどうなるでしょう。老後の家計支出のトップ3は食費、交通・通信費、交際費です。年金が半分になっても、誰とも遊ばない、携帯も持たない、食費も月1万円くらいで我慢すれば生きては行けるでしょう。しかし、そんな生活で老後を過ごしたいでしょうか。当然、嫌ですよね。
年金が少なければ、生活保護に頼ればいいという意見を言う人もいます。しかしそれも含めて、少子高齢化で保険料を納める現役世代がどんどん減っていけば、現在の水準が守れるかどうかが怪しくなってきます。医療保険や介護保険なども同じです。
人口動態は嘘をつきません。昨年生まれた子供の人数は増えることはなく、(移民を受け入れでもしない限り)20年後の20歳の人口は確実に予測できるのです。岸田政権が進める「異次元の少子化対策」の効果も疑問視されていますが、今すぐに少子化が止まらないと日本の社会保障制度は大きく揺らぐことになるでしょう。
もはや、国や会社が守ってくれる時代は終わったと考えるほうがいいのかもしれません。確定拠出年金や個人年金保険、小規模企業共済、国民年金基金などさまざまな制度があります。これは国から「老後のお金は自分で作ってください」というメッセージです。備えをした人だけが、老後に苦しまなくて済む時代になるでしょう。ぜひ私のYouTubeチャンネルなどで一緒に勉強をしてしっかり準備し、賢い老後生活を送りましょう。
【プロフィール】
北村庄吾(きたむら・しょうご)/1961年生まれ、熊本県出身。中央大学卒業。社会保険労務士、行政書士、ファイナンシャルプランナー。ブレイン社会保険労務士法人 代表社員。YouTube「週刊人事労務チャンネル」で暮らしの役立つお金の知識を配信中。本記事に関する詳しい動画解説はhttps://youtu.be/O4rZrDUFAfEで配信中。