お祭り会場を出てコンビニへ
IT企業勤務の30代男性・Bさんも、屋台の価格を見て驚いた経験を話す。
「僕はもともとめちゃくちゃ屋台好きで、屋台が並んでいる風景を見ると“ああ、お祭りだな”と嬉しくなる。屋台で売っているメジャーな飲食物はほとんど口にしたことがあると思います。
でも今年行ったお祭りでは、ざっとあんず飴が300円、かき氷400円、チョコバナナが500円、たこ焼き700円、お好み焼き800円、串焼き1000円くらい……。1000円という価格帯が屋台にあるのを見た時は、思わず『高っ!』と言ってしまったほどでした。地域やお祭りの規模によるのかもしれませんが、子供の頃は1000円あればあれこれ楽しめた記憶があるのに……」
Bさんは夫婦で話し合った結果、一旦、お祭り会場を出てコンビニに向かった。
「ポテトやフランクフルト、飲み物をコンビニで買うと、屋台の半額以下の値段で済みました。自分がそんなことをしておいて言うのもなんですが、お祭りの屋台が出なくなるのは寂しいんですけどね……」(Bさん)
屋台飯は“非日常”にかかるお金
商社に勤務する30代男性・Cさんは、「“非日常”の場で楽しむものの値段は、今後さらに上がるのでは」と分析する。
「今年行った海の家ではカレーが1000円ぐらい。かき氷は800円とかだったかな。もともと、スキー場とか山の上とか、レジャーに関する場所は物価が高いじゃないですか。最近の屋台も、それと同じなのかなと思っています。
僕が子供の頃行っていた屋台は、チョコバナナで200~300円ぐらいじゃなかったかな。それが最近は500円しますよね。輸送する車のガソリン代も原材料費も上がっているのでしょうから、仕方がないと思いますが、屋台飯も高くなった分、何を買うか吟味するようにはなったかもしれません。周囲を見渡せば、水筒を持参する子供、手作りおにぎりを食べながら歩く大人もいましたね」(Cさん)
屋台グルメの楽しみ方も変わりつつあるようだ。(了)