お買い得商品のために酷暑の中スーパーをはしごして、エアコンの温度も下げすぎず、自分の欲しいものなんて後回し。なのに、思うようにお金は貯まらない……それもそのはず。間違った節約ばかり実践していては、いくらやっても貯まるどころか、ムダな出費ばかりが増えていく。
「食費」よりも「固定費」を
そもそも本気でお金を貯めたいなら、食費や電気代といった「変動費」を削るだけでは不充分だと、マネーコンサルタントの頼藤太希さんは話す。
「目の前の小さいお金をいくら削っても、ストレスがたまるばかりで効果は薄い。一方でスマホ代や自動車の管理費、生命保険料など、固定費は一度見直して手続きをすれば、後はずっとノーストレスで出費を大きく抑え続けることができます。
サブスクは一度すべてやめてみるのがおすすめです。1か月以上経ってからやっぱり、ないと不便だなと思ったものだけ再加入すればいいのです」
家計再生コンサルタントの横山光昭さんによれば、固定費の理想の割合は、住居費25%、生命保険料8%、通信費3%。習い事や教育費は多くても10%ほど。スマホを持っているのに固定電話の通信費を払い続けていたり、子供が独立しているのに死亡保険に入ったままだったりと、手続きがめんどうだからといって払う必要のない固定費を払い続けている人は多い。ここを見直せば、大きな節約になる。節約アドバイザーでファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんが言う。
「コロナ禍の外出自粛で動画配信サービスに加入した人が激増しましたが、使わなくなったのにそのまま月額料金を払い続けている人も多いはず。また、クレジットカードの年会費に見合ったサービスが受けられているかも確認を。銀行の通帳や新聞はデジタル版の方が若干料金が安いこともあります」