「お詫びどころかキレている」と、ネットで集中砲火を浴びた澤田さんのことを、会見のときは私も本当に感じが悪いと思ったし、「それはないでしょ」と声をあげる場面もあったけど、組織で生きるって生半可なことじゃないんだなと、清掃おばちゃんの派閥争いに巻き込まれそうになったことを思い出した私は思ったわけ。
その澤田さんも会見の最中、「手が震えていた」と知って、こういう会見に慣れていなかったんだなと、これもまた人の一面よね。
逮捕前々日に報道陣に囲まれて「事実無根」と突っぱねて、それを「学生を信じたかった」と語った林さんの母心。これまで怒号や根性、連帯責任ではうまくいかなかった大組織を改革するのに、その温かな視線こそ大事なんじゃないかと思うんだけどな。
【プロフィール】
「オバ記者」こと野原広子/1957年、茨城県生まれ。空中ブランコ、富士登山など、体験取材を得意とする。
※女性セブン2023年8月31日号