公募投信は、株式型と資産複合型に分かれます。株式型は株式のみに投資するもの、資産複合型はバランス型とも呼ばれますが、ここでは株式に加えて、債券やREIT(不動産投資信託)など株式以外にも投資するものです。
株式など投資資産の対象地域は、国内(日本)、海外(日本以外)、そして内外(日本および海外)と分かれます。つまり、株式型で言えば日本株式のみを対象とするか、海外株式のみを対象とするか、日本および海外の両方の株式を対象とするかの3タイプになります。例えば日本および海外の両方の株式のみを対象とする公募投信は全部で21本というわけです。
資産形成を目的として、つみたて投資枠(2023年ならつみたてNISA)対象商品に投資するなら、内外もしくは海外の株式のみを対象とした商品(株式型)が適切だと考えています。つまり、上の表で言えば21本と63本の合計84本です。
仮に収入が失われても生活できるよう半年から1年程度の生活資金、そして5年以内に予定されているライフイベントで必要な資金を確保しておくことが前提になりますが、その上で、投資にまわせるお金は長期的に高いリターンが期待できる株式型のみでよいというわけです。株式型だとリスクが大きいと考える人もいるかもしれませんが、長期の積立投資なら投資タイミングも分散されるので、リスクを抑えてリターンを狙うことができるでしょう。
なお、最新のつみたて投資枠(つみたてNISA)の具体的な対象商品は、金融庁のホームページでご確認いただければと思います。
参考:https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/target/index.html
金融機関によって取扱本数は大きく異なる
つみたて投資枠の対象商品は246本ですが、それぞれの金融機関がすべてのつみたて投資枠対象商品を扱うわけではありません。次の表は、現状のつみたてNISAの取扱本数の多い方から上位6社を表にしたものです。
SMBC日興証券の次の7位の金融機関では商品数が47であり、最も少ない金融機関では1つのみです。新しいNISAを利用する金融機関を比較検討する際には、つみたて投資枠の対象商品の取扱状況をチェックするようにしましょう。