家の中に水が入ってきたら外に出ず、垂直避難を
「玄関など、家に水が入ってきたら外に出ずに、とにかく家の中の少しでも高い場所に避難(垂直避難)してください。水位がひざ上くらいの高さになると歩行が困難になるため、外に出るのは危険です」
都市部に住んでいても、洪水の心配はある。
「都市部は内水氾濫といって、街中の下水道に雨水がたまり、あふれ出てきます。水は下に流れるので地下街に逃げ込むのも危険です。外にいる場合も、必ず頑丈な高い場所に避難しましょう」
ひざ下程度の水位であれば歩行はできるが、夜の場合はさらに視界が悪い上に、水が濁って足元が見えづらくなる。ひざまで水につかるようなら、建物の高い場所などに垂直避難する。
高齢家族は レベル3が出たら即、避難を
昨今、緊急避難情報は5段階に細分化されているが、どのタイミングで避難すればいいのか。
「自治体が発令する避難指示の警戒レベルがレベル4(テレビの警戒レベルの場合は紫)になったら、原則全員避難します。
ただ、高齢者や体が不自由なかたは避難に時間がかかるので、警戒レベル3(テレビの警戒レベルは赤)になったら、避難行動を開始してください」
逃げる際の危険を避けるため、事前にハザードマップで自分の居住地域に災害時、どんな危険があるかを知っておく必要もある。
風が強すぎる、と思ったら外に出ない
最近は風の被害も甚大だが、強風が吹いている場合はどうすればいいのか。
「暴風警報が出たら、極力建物から出ないでください。無理に外に出ようとして、風圧でドアに挟まれ、手の指を切断したケースもあるんです。
台風の接近予想が出たら、外にある物干し竿や植木鉢は家の中にしまうこと。風速40mくらいの台風が接近したときは、水を吸ったタオルですら凶器になるんですよ」