政府による対策が進まない以上、自力でトラブルを防ぐ必要があるが、リスクをどう回避したらよいか。荻原氏が言う。
「身も蓋もない話ですが、紙の保険証を使いましょう。負担割合の誤表示もなくなるし、医療機関窓口での顔認証エラーや本人の暗証番号忘れで資格確認できないといった問題も防ぐことができます。どうしてもマイナ保険証を利用したい場合は、面倒ですがマイナポータル(政府が運営するオンラインサービス)にログインして、表示される負担割合と紙の券面に印字されている負担割合が一致しているか、照らし合わせることです」
過去に過払いをしていなかったか気になる人は、健康保険組合や市区町村の健康保険担当課に問い合わせてみれば対応してくれる可能性がある。
マイナカードを信じていては“損をする”かもしれない。自己防衛の意識が重要だ。
※週刊ポスト2023年9月8日号