藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

投資信託との違い、注意点は? ついに日本上場「アクティブETF」全6銘柄の特徴解説

 ただし、高配当株に投資するETFは、同じくNEXT FUNDSシリーズで日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)が存在しており、こちらはすでに上場しているETFの中では流動性も高く人気があるため、これ以上のリターンがないと魅力に欠けます。中身がそれほど変わらないのであれば、既存の「1489」に軍配が上がりそうです。

【運用会社:三菱UFJ国際投信】

銘柄名:MAXIS高配当日本株アクティブ上場投信
コード:2085
信託報酬:0.375%(税込0.4125%)以内
分配:年4回
特徴:大型株、中型株の中から、予想配当利回りの上位銘柄を選定。30銘柄以上の株式に投資することを基本とする。

 こちらも高配当株を投資対象としています。最近の高配当株人気ゆえの設定だと思いますが、投資家の資金が分散し、結果、流動性が低くなってしまいそうな気配も。

【運用会社:シンプレックス・アセットマネジメント】

銘柄名:PBR1倍割れ解消推進ETF
コード:2080
信託報酬:0.9%(税込0.99%)以内
分配:年1回
特徴:PBR1倍未満の中から、独自の観点から総合的に勘案。

銘柄名:政策保有解消推進ETF
コード:2081
信託報酬:0.9%(税込0.99%)以内
分配:年1回
特徴:政策保有株式の純資産における比率が一定以上の銘柄の中から、利益水準や財務状況など独自の観点で選別。

銘柄名:投資家経営者一心同体ETF
コード:2082
信託報酬:0.9%(税込0.99%)以内
分配:年1回
特徴:投資銘柄が、経営陣が株主目線に立ち、より中長期の企業価値拡大を目指した経営を行うことから投資銘柄に生まれる収益機会に注目。

 シンプレックス・アセットマネジメントが運用するETF3本は、銘柄名からマニアック感が漂っています。信託報酬がほかのETFより高めなので、よりリターンを求められますが、優秀なファンドマネージャーさんがいれば、5年10年後に大きく成長しているかもしれません。

アクティブETFの注意点

 ETFは、日中取引時間中にリアルタイムで、自分の決めた価格で売買できるのが魅力です。ただし、現状、日本のETF市場は流動性が非常に低く、レバレッジ型など特殊な形をのぞいたETFでは、いちばん高くて1日の売買代金が10億円程度、上位5位で2億円程度しかありません。流動性が確保できないと、日中の取引で“異常な価格”になってしまう可能性があります。

 そうした点を踏まえると、デビュー直後にすぐ飛び付かず、ある程度売買が活発になってから参加するのがよいかもしれません。

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。