手ごろな価格で豊富なメニューを提供してきたコンビニ弁当も、値上げラッシュと無関係ではいられない。いまや知らぬ間に量が減っていることもあり、以前のように手に取りやすい価格帯ではなくなりつつあるが、そうしたなかでも、コンビニ弁当ファンがそっぽを向けたわけではない。結局、“買う側”が好きな弁当、求めるものとは何なのか。コンビニ弁当に一家言ある人たちに聞いてみた。
「こういうのでいい」弁当の魅力
メーカー勤務の30代女性・女性Aさんは、コンビニ弁当をよく買う。「量が少なくてシンプルなもの」がいいと言う。
「ファミリーマートなら『あじほぐし飯(和風だしごはん)』、セブン-イレブンは『一膳ごはん』シリーズで、炙り焼き銀鮭とだし飯、たらこバター醤油(もち麦)が好きです。いずれも小ぶりで量がちょうどいいし、価格も300円前後なので手ごろ。もう1品買おうと思える感じが、楽しみもあっていいんですよね」
各社がしのぎを削るシンプルかつ少量のお弁当。Aさんが断トツお気に入りというのは、ローソン100の弁当だ。
「ローソン100といえば、216円のウインナー弁当といった『だけ弁当』シリーズが有名で、私も『こういうのでいい』と言ってしまいました。
他には同じ価格の『ひじきご飯弁当』も好きです。醤油風味のごはんに、ミートボール、玉子焼き、野菜のかき揚げ、ちくわの天ぷら、ひじき、椎茸、にんじんの煮ものと具だくさんで、100円のサラダをつけても300円台前半です。コンビニ弁当は、シンプルで300円ぐらいがいいですね」(Aさん)