いまや“身だしなみ”のひとつとして取り入れられるようになった脱毛だが、その技術はクリニックやサロンによって大きな差がある。「安さ」や「手軽さ」の代償として大きなトラブルを抱えてしまわぬよう、注意が必要だ。
実際、やけどや傷を負うなどのトラブルが発生しても返金してもらえず、泣き寝入りする人は少なくない。こうした施術による被害だけでなく金銭トラブルも増えており、問題視されている。
「いまだけ100円」の広告を見て…
目立つのは、「月額1000円」、「初回0円」といったネットや街中の激安広告から誘導されて、高額な契約をさせられるケースだ。埼玉県在住の派遣社員・Aさん(23才・仮名)もそのひとり。
「脱毛したいけど、お給料も安いしお金をかけたくなくて、『いまだけ100円』という中吊り広告を見てカウンセリングに行きました。そしたら“初回のみ100円で、完全に脱毛するには20回通うコースへの入会が必要。今日この場で契約してくれれば30%オフにします”と言われ、結局総額20万円のプランを契約しました。
ところが、予約が取りづらいのに“2週間に1回は来ていただかないと意味がない”と怒られる始末。解約するにもお金がかかるし、どうすればいいかわかりません」
低価格を表示しておきながら、あらゆるオプションを加えて課金させるパターンもある。
「以前勤務していたサロンは価格の安さを売りにしていましたが、『薬代』『シーツ代』『診察代』など毎回なにかとプラスして、広告通りの金額ですむことはほぼありませんでした。お客さまも、説明を聞いてしまった手前断れないのと、一気にオプションをつけるのではなく毎回少しずつ請求するので、終わってみて初めて想像以上にお金がかかっていたことに気づくかたも多かったようです」(エステサロン元社員・以下同)