住まい・不動産

【老後の住まい】ダウンサイジングの落とし穴 「旧宅が売れずに税金と維持費の二重払い」「築42年以上の中古物件は要注意」

住まいのダウンサイジングの失敗パターン

住まいのダウンサイジングの失敗パターン

 修繕積立金と別に、耐震補強費用の負担を求められる可能性があるのだ。駅近・割安の物件が、管理会社を入れない「自主管理マンション」というケースもある。前出・日下部氏が続ける。

「自主管理でも管理組合がしっかりしたマンションもありますが、老朽化が酷くなってからいきなり大規模修繕の話が持ち上がり、『各戸100万円の負担を』と言われるようなケースもある」(同前)

 小規模マンションにも注意したい。1人の管理員を雇うにあたって100戸のマンションより、30戸のほうが各戸負担は高くなる。管理費・修繕積立金で月3万円程度が一般的だが、「小規模だと5万~6万円かかるケースも。物価高で今後さらなる値上げの波があり得る」(同前)と懸念される。

 これらリスクを踏まえ、「終の棲家」をどう探すか。日下部氏はこう話す。

「すべて完璧な“理想の住まい”なんてほとんど存在しないので、家族と一緒に3つほど譲れないポイントを決めましょう。スーパーとの距離、病院や子世代の家へのアクセスといった優先条件を決める。また、親の死後に子世代が住むつもりがないなら、売りやすい物件を選びましょう。登記簿上の面積で50平方メートル以上の物件なら、次に買う人が住宅ローン減税を使えるので売りやすい(注:所得1000万円以下なら40平方メートル以上で減税が適用される)。こうした重視するポイントを話し合って決めることが大切です」

※週刊ポスト2023年9月29日号

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