秋の旅行シーズンが到来。旅はいつ、誰と、どこに行っても、楽しいもの。もちろん、若い頃に行く旅行はその後の人生の大きな糧になるが、中高年になってから行く旅行にも様々な効果が期待できるという。
孫の合格祈願をした神社で見かけた御朱印帳をきっかけに、全国の神社仏閣めぐりをするようになった、埼玉県在住の71才の女性・Kさんが語る。
「御朱印帳って、意外なほどかわいいデザインのものが多くて、ついハマってしまって。最初はスタンプラリーのような感覚でしたが、いざ足を踏み入れると全然違う。とても奥深い世界なんです。
各地の神社仏閣を訪れる前にその場所の起源やご利益を調べるようになり、歴史や文化に詳しくなりました。山の中や坂の上に行かなければいけないことも多いので、体も鍛えられます。御朱印帳とめぐりあってから生きがいができて、人生に張りが出た気がしています」
長かったコロナ禍が落ち着くとともに、“旅行に行きたい”という人々の情熱が戻ってきた。実際、今年の夏休みの国内旅行者はコロナ禍前の水準にまで回復し、今後は海外を含めてさらなる増加が見込まれている。
制限されていたからこそ、旅への渇望を覚えるとともに、いま改めて、その効果も注目されている。実際に旅行が心身によい影響を与えるという報告は世界各地でなされており、人は旅行に行けば行くほど、健康で幸せになることができるという。とりわけ、子育てが一段落したり、仕事のゴールが見えてきたりする50才以降こそ、旅に出ることで得られるものが多いのだ。