1964年、東京五輪を前に東海道新幹線が開通して以来、新幹線網は各地に広がり、今や総延長はおよそ3000キロに達している。国民に広く愛され、世界にもその名が轟く新幹線の、知らなきゃ損をする4つのワザを紹介しよう。
2週間かけて格安で日本縦断? 新幹線「乗車券」の秘密
2016年3月、北海道新幹線開通に伴い、北海道から九州までが1本の新幹線でつながった。新函館北斗から鹿児島中央まで2326.3キロを約11時間半で走破できる。でも、せっかくならば、のんびり途中下車しながらの旅行を楽しみたい。
JRの場合、特急券はその日限りしか使用できないが、乗車券は距離に応じて有効期間が延びる。規定で101キロ以上の乗車券は200キロまでで2日、400キロまでで3日……などと決められており、日本縦断の距離の場合は13日間有効の乗車券となる(2万3330円)。毎回特急券さえ購入すれば、下車駅周辺で宿泊し、翌日に出発することも可能だ。平泉、日光、富士山、京都、姫路、広島など、2週間かけて日本の世界遺産を巡る旅もいいかもしれない。
九州には300円で乗れる新幹線がある
わずか300円(特急券込み)で新幹線に乗れる区間がある。「JR博多南線」という8.5キロの路線だ。元々は博多駅を発着する新幹線を、博多南駅にある車両基地で整備するための回送路線だったが、1989年に住民の要望により通勤通学のために活用し始めたもの。そのため運賃は低額に抑えられた。
現在、6~23時まで約10分~1時間間隔で列車が運転されており、500系からN700Aまで様々な新幹線が運行している。週末には新幹線見学を目的に家族連れも数多く訪れる。このほか、積雪時のみ、スキー客輸送のための新幹線に越後湯沢~ガーラ湯沢間を240円で乗ることができる。