4年ぶりの行動制限がない秋が到来した。この秋に旅行を検討する人も多いはず。実は、旅の計画を立てるだけで、脳が活性化するのだという。思考の衰えが気になってくる中高年ならなおさら、旅による脳の活性化を狙いたい。だからこそ、ツアーに頼らず、自分で計画を立ててみるのもいいだろう。
だが、欲張りすぎは禁物だ。旅館を運営する傍ら旅行ライターとしても活躍する山田静さんは言う。
「コロナ禍がピークをすぎた後は、待ちに待った旅行でテンションが上がりすぎて、万歳しながら宿に入ってきたり、感極まって泣きながら来るかたもいました。ですが、いくら楽しみたいからといって、予定を詰め込みすぎない方がいい。
あれこれたくさん観光したり食べたくなる気持ちはわかりますが、スケジュールをこなすだけで日程が終わってしまってはもったいないし、疲れてしまいます。“好きな画家の生誕地に行く”“憧れの絶景を見る”など、絶対に外したくないポイントだけに絞って、あとはできるだけゆったり、余裕を持たせた方が楽しめます」
旅行好きのコラムニスト・辛酸なめ子さんも「余裕を持つことが何より大切」と語る。
「特に中高年は若い頃より無理がきかないので、時間に余裕を持つことが第一。シニアは荷物を軽くする工夫も必要です。グループ旅行では、見たいものや食べたいものなど、メインの目的が一致していないともめやすいので、自由時間を設けることでトラブルを回避できるかもしれません」(辛酸さん・以下同)