昨今市場の注目を集めている株では、AI(人工知能)関連銘柄として知られる世界的な半導体企業『エヌビディア(NVDA)』が6位となっています」
また、ETF(上場投資信託)が10銘柄も入っていることも特徴だ。
「なぜ、それほどの人気なのでしょうか。まず、様々な銘柄を組み合わせることで分散投資の効果が得られること。2つ目は、コストが通常の投資信託と比べて低いこと。3つ目は、米国の株価指数に連動するETFや、米国株市場の強さをそのまま享受できるETFを購入することで、長期的に期待されている米国株市場への投資となることが挙げられます。全世界のETF残高は、米国ETFが7割を超えるほど膨らんでおり、世界中の投資家が買っていることがよくわかります」
2位に入ったのは米国ETFで「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」。
「米国株式市場の大型株から小型株まで約4000銘柄をカバーしているETFで、まるまる米国株式市場に投資しているようなものです。実は個別株と同様に配当金も出ます。2023年7月24日時点では約1.5%でそこまで高くはないですが、年4回ちょこちょこ入ってきますので、うれしいですね」
NISAは長期的な資産形成の一手段なので、まずは積立投資から始めるのがいいが、投資に慣れてきたり、資金に余裕がある人などは成長投資枠を使った個別株投資にもチャレンジしてみるのもいいだろう。
【プロフィール】
福島理(ふくしま・ただし)/マネックス証券マネックス・ユニバーシティ室長。大学を卒業後、大手印刷機械メーカーに入社。個人投資家としての成功体験を経て2005年、証券業界に転身。自らの投資経験に基づき、個人投資家にテクニカル分析の普及と、啓蒙活動を行う。現在はマネックス・ユニバーシティ室長として、投資を始める人へ「金融リテラシー向上」のための教育活動に従事。金融系テレビ、ラジオ番組への出演のほか、雑誌やウェブメディアでコラムを執筆。日本テクニカルアナリスト協会国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)。著書に最新刊『1時間でマスター!マンガと図解でわかる新NISAの教科書』のほか、『勝ってる投資家はみんな知っている チャート分析』シリーズ(扶桑社)がある。