トランプ相場で日本株が活況を呈している。「かつてない好景気」の波にいち早く反応しているのが海外投資家だ。日本市場を客観的視点からウォッチする彼らは、すでに黄金の国・ジパングへの大航海に乗り出している。
「2017年の日本株市場には魅力的な投資機会があると考えています。すでに外国人投資家は“日本買い”に動き出した」
そう語るのはゴールドマン・サックス証券のキャシー松井氏。2016年1月から9月までに外国人投資家が売った日本株は約6兆円にも達したが、10月以降は資金流出が止まり、これまでに1.3兆円の買い越しに転じた。いま外国の投資家たちは、日本の株式市場に熱い視線を送っているのだ。
背景にあるのはトランプ政権の誕生だ。仏系の資産運用会社コムジェストのリチャード・ケイ氏が語る。
「トランプの1兆円規模の経済対策と減税を好感してドルが急上昇し、世界が同時株高になった。その追い風が日本に集まっている」
世界的株高の中で彼らが特に「日本株」を選ぶのには別の理由もある。前出の松井氏が語る。