「高齢になれば誰もが健康に不安を抱えますが、家族に相談できない独居ならなおさらです。近所のかかりつけ医も頼れない深夜に体調が悪化すれば、不安が募るのは当然。やむなく119番通報して救急搬送されたが、結果的に軽症だったということもあるでしょう。そんな事情を抱える人を責めることはできません。そもそも体の異変が命に関わるか否かの判断は、プロの医師にしかできません」(同前)
来年から始まる医師の働き方改革により、これまで以上に患者の受け入れ先は減ると上医師は指摘。緊急通報の対応が逼迫するなか、少しでも不要不急の119番通報を減らすためには「通報する前に、オンラインで医師に相談、判断を仰ぐ仕組みを整備する必要がある。そこで不安が解消されれば、軽症者の通報は減るでしょう」という。
※週刊ポスト2023年10月20日号