コロ：なるほどね。いつも安いものを買うようにしていると、それだけで節約ができている、という思い込みが生まれて、思考停止状態になりがちかも。この習慣だけで完結していると思っていると、お金が貯まるどころか、逆にお金が貯まらない習慣を生み出すことにもなっているのか……。
細野氏：そういうことだね。しかも、そういう習慣の人ほど、Bのような携帯電話などの請求書のチェックはしないで支出を垂れ流すことになりがちなんだよ。そのため、月々の支払いで無駄が生じていても気付けず、その無駄な状態のまま支払いを続けることになるんだ。その結果、1年間だと12倍も無駄が生じ続けることになってしまっているんだよ。
コロ：確かに携帯電話の請求書とか、いつも同じものだと思っていて、面倒だし、わざわざチェックしていないかも……。でも、具体的にどんな無駄が生じることになっているのかな？
細野氏：これは意外といろんなケースがあるんだ。例えば、契約時に「このサービスは契約から2か月は無料だから付けておきましょうか？」といった勧誘のもと、契約時に無駄なサービスを付けてしまっている人が意外と多いんだよ。
このサービスは使っていなくても、3か月以降などにどんどん料金が発生しているので、毎月、無駄な料金を支払い続けることになっているんだ。そのため毎月、請求書を細かくチェックして、何にお金がかかっているのかを確認し続けることが、家計管理には必要不可欠な習慣なんだ。また、「通常の携帯電話の使用料金」についても、なぜか「ある月」から急に上がっていることを発見できたりもするんだよ。
コロ：えっ、特にプランを変更していないのに、どうして携帯電話の使用料金が急に上がっていたりするの？
細野氏：例えば、Wi-Fiは自宅では「フリーWi-Fi」で使い放題にしているのが通常だよね。そこで、携帯電話についても常にWi-Fiがつながる状態にしていれば特には問題が生じないんだ。
ところが、お店に入った時にお店のWi-Fiにつながって、たまに動作が動きにくくなる事態が起こるよね。そんな時は、自分の携帯のギガで対応するようにWi-Fiをオフにして切り替えるよね。その後、お店を出た時にWi-Fiをオンにすれば特に問題はないんだけれど、割とバタバタしていると、その動作をし忘れてしまう場合が出るんだよ。
その結果、家に着いても携帯のWi-Fiをオフにしたままで携帯を使い続けることになって、本当は無料でWi-Fiを使い放題の状況になっているはずなのに、Wi-Fiを切ってしまっているから、知らず知らずのうちに無駄にギガを使い続けることになってしまっているんだ。
