ゴルフ用品販売会社の社長が64歳で退任してFP2級を取得「気ままに暮らすより必要とされることが嬉しい」

　テキストを買い込み勉強に打ち込んだ伊東さんは、6か月間の勉強でFP2級を取得する。

「そうすると勉強の意欲が出てきて、もっと上級の資格を取りたいと思うようになりました。結果として、ファイナンシャルプランナーで独立したいと考えるようになったのです」

　ファイナンシャルプランナーの最高ランクの資格であるCFP（認定ファイナンシャルプランナー）取得を目差し、伊東さんは現在、猛勉強中だ。

「資格の学校に通い、1日5～6時間の勉強をしていますが、覚えることが多くて本当に難しい。ただし、いくつになっても勉強は無駄にならないと思っています」

　妻の出店の手伝いを契機に新たな挑戦を始めた伊東さんだが、改めて「仕事と人生」について考えるきっかけにもなったという。

「気ままに暮らすのも悪くないけど、誰かに必要とされることに自分は喜びを感じる人間なのだと再認識できました」

※週刊ポスト2023年10月27日・11月3日号