日本人とってなじみ深いおにぎり。コンビニでも手軽に購入できるが、東京の店舗では、お弁当には「温めますか?」と聞かれても、おにぎりはスルーされることが多い。しかし地域によってはおにぎりも温める習慣がある。上京後にカルチャーショックを受けた人たちに、話を聞いた。
北海道民「ご飯なんだから、温めたほうがおいしいでしょ?」
不動産会社勤務の30代男性・Aさんは大学進学を機に北海道から上京。驚いたのはおにぎりを温めることが「当たり前」ではなかったことだ。
「北海道ではコンビニでおにぎりを買ったら、店員さんに『おにぎり温めますか?』って聞かれるんですよ。それが当たり前だったので、東京に住み始めた頃、おにぎりを買っても店員さんが温めるか聞いてくれなくて、『東京って冷たいところなんだな……』って勝手に悲しい気持ちになったことを覚えています(笑)」
Aさんは、「多くの北海道民はおにぎりを温めるのが常識になっていると思う」と主張する。
「基本的にご飯が入っているものは、お弁当だっておにぎりだって温めたほうがおいしいと思うんですよね。もちろん道民でも温めない派はいて、私の弟は、海苔がシナシナになるからイヤだと言って、海苔で巻かれたおにぎりは温めずに冷たいまま食べています。ただ海苔なしのものは、店員さんのおすすめに従って温めることもあるようです」(Aさん)
次のページ:沖縄でもおにぎりを温めて食べるのが「普通」