結果的には、短期的な日経平均のボラティリティが高まる可能性をはらみながらも、年末高ラリーへの土壌が整うかのポイントの週となる。
物色面では佳境に入ってくる決算発表が最大の注目点となってくる。先週の米国市場では、ベライゾン、スリーエム、コカ・コーラ、マイクロソフト、アマゾンの決算が好感された反面、アルファベット、メタ・プラットフォームズの決算が失望されるなど、マチマチの展開となり日米株式市場における投資家のセンチメントに影響を与えた。国内ではニデック<6594>が決算後に大幅安となったが全般への影響は限定的にとどまっている。こうしたなか、今週は30日にパナHD ホールディングス<6752>、OLC<4661>、31日にソシオネクスト<6526>、アドバンテス<6857>、ファナック<6954>、村田製<6981>、レーザーテック<6920>、1日にトヨタ<7203>、2日に川崎船<9107>が決算発表を予定する。
半導体関連の決算が集中する31日が一つの節目ともなりそうだ。そして、1日の国内時価総額トップのトヨタの決算も焦点となる。10月に生じた国内工場停止による影響と今後の生産動向、為替の前提条件などが注目されるが、第1四半期では見送られた通期業績の修正もしくは何らかの株主還元策などでサプライズがあれば、11月相場のムードはガラリと変わってくる期待がある。
今週は30日に日銀金融政策決定会合(31日まで)、31日に植田日銀総裁会見、日銀「経済・物価情勢の展望」、9月失業率・有効求人倍率、9月鉱工業生産、3日は文化の日で東京市場休場が予定されている。一方、海外では、31日に米FOMC(11/1まで)、中国10月製造業・非製造業PMI、ユーロ圏7-9月期GDP、3日に米10月雇用統計がそれぞれ予定されている。