ハイボール「気持ち濃いめ」オーダーには笑顔で応戦
飲食店で働く従業員の声も聞いてみよう。カフェバーに勤務する20代女性・Cさんも、「量を多くして」という注文はよくあるという。
「ハンバーガーの付け合せのポテトの量を多くしてとか、パンケーキの生クリームを増やしてとか、量に関しての“多くして”は結構ありますが、基本的にはスルーです。文句を言われる筋合いはありませんからね。
飲食店によっては、無料で濃くできるものがあるのは私も知っていますよ。例えばスターバックスでは、抹茶ラテを注文する時に“抹茶パウダー多め”が無料でオーダーできるので、私は毎回お願いしています。でも、それはあくまでも店が公認したカスタマイズ。店側が無料で提供する姿勢を見せていないのに、多くしろとか濃くしろとか、図々しいなと思います」
またCさんは、アルコール飲料に対する“気持ち濃いめ”というオーダーへの対応方法をこう明かす。
「夜になると『ハイボール、気持ち濃いめで』と注文する人がけっこういます。心のなかでは“気持ち”ってなんだよと思っていますが、トラブルにしたくないので、笑顔で『ハイボール気持ち濃いめ!』と復唱してからしれっと通常通りの量で出します。気が向けば氷を1~2個抜いてごまかすときもあります。
もしお客さんから『薄くない?』と言われても、『愛情(気持ち)濃くしときました』と適当なことを言えば、大体おじさんは喜びます(笑)」
客側からすれば少しくらいいいだろうと思うかもしれないが、店側にとってコスト増は大きな問題であることを忘れないようにしたい。(了)