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【増える熟年離婚のリアル】コロナ禍に後押しされた女性たち 「この人にだけは介護されたくない」と別れる人も

香坂みゆき(時事通信フォト)

香坂みゆき(時事通信フォト)

時代が変わっても「定年」が別れの分岐点に

 4つ年上の元夫と別れて3年が経つという公務員のBさん(59才)は、まさにいまおひとりさまライフを満喫中だと笑顔を見せる。

「子供はいないものの、夫と暮らしていたときは毎日の食事の準備や掃除、洗濯に追われる日々でした。友達と飲みに行くのも、夫に気を使わなきゃいけない。私だって稼いでいるのに、向こうは本当に何もしなかったんです」

 このままだと一生家政婦で終わると思ったBさんは、夫の定年を機に離婚を決めた。 「誰に気兼ねすることなく予定を入れられることがうれしくて、新鮮で。離婚してすぐに社会人テニスサークルに入ったのですが、本当に楽しいです。

 しかも私のように“離婚して自由になった”と入ってくる人が多く、みんな希望に満ちあふれていて、そこで新しいカップルができたりする。20、30代の若い子が子供がいないまま離婚すると親も“早く次の相手を見つけて孫を見せて”なんて発破をかけたりするみたいだけれど、50才を超えるとそれもない。年齢を重ねて別れたからこそ手に入れられた自由は最高ですね」(Bさん)

 Bさんのように、時代が変わっても「定年」が別れの分岐点になる人は少なくない。

「お金の問題というよりは、環境の変化が決意を後押しするようです。また、子供の大学卒業や親との死別など良くも悪くも“心配する先が減った”ことが転機になるケースも少なからずある。

 また、若い頃に夫の浮気や借金などで散々妻が苦労させられていたのに、再び夫がやらかして“まだこんなことをするのか”と愛想をつかすような心理的面での分岐点もあるでしょう。

 例えば2021年に離婚した歌手の八代亜紀さん(73才)は夫の浮気が原因だと報道されていましたが、年も取ったしこれからは2人でゆっくり過ごそうというときに、裏切るような行為をされれば堪忍袋の緒が切れるのは当然です」(岡野さん・以下同)

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