市役所の判断は…
MUKUは、訪問介護と利用者が通う居場所の提供、短期の宿泊を包括的に提供する「小規模多機能むく」を運営している。
登録利用者30人程度の規模で運営するのが小規模多機能の特徴だ。利用者が事業所に通ってくるデイサービス、必要な時に泊まれるサービス、スタッフが利用者宅に通う訪問介護のサービスを、一つの事業所が提供する。そのためスタッフと利用者が顔なじみになりやすく、安心感や信頼感が生まれやすい。利用費は月額制で、サービスを受ける回数や時間に制限がなく、自由度の高い介護が提供される。
子連れ訪問の写真をアップした職員も「小規模多機能むく」のスタッフだ。それを見て市役所に連絡した通報者が懸念したのは次のような内容だったという。
「利用者の許諾は受けているのか」「訪問介護は時間制なので、子供を連れて行くことで介護サービスに当てる時間が削られるのではないか」「そもそも、こうした行為は介護保険法上許されるのか」――。
佐伯さんはこう説明する。
「写真を撮ってXにアップすることは、もちろん利用者の方とご家族の許可を得ています。また、小規模多機能での訪問なので、時間の制限はありません。そうした事実関係を市の職員との間で確認しました」
その話を聞いた福祉課の職員も、「法律的にも問題はない」と太鼓判を押したという。
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