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間質性肺炎を患った料理研究家・枝元なほみさん 酸素ボンベをつけてテレビ出演の思い「それを見てもらうのが私の使命」

「入院中は、しおりを作ったり、絵を描いたりして、『私、生きているわよ』と生存確認を兼ねてSNSに投稿してました」(枝元さん)

「入院中は、しおりを作ったり、絵を描いたりして、『私、生きているわよ』と生存確認を兼ねてSNSに投稿してました」(枝元さん)

「この病気は完治が難しく、日常生活で酸素ボンベは手放せません。ボンベをしながらだと火が使えないから、お料理を作るのは難しいかなと迷って、知り合いの女性医師に相談しました。

 すると、彼女に『出た方がいいわよ。それも酸素ボンベをつけてね。だってそうやってあなたが仕事をしているところを見せることで、励まされる人がいるかもしれないでしょ』と言われたんです。それを聞いて、諦めないで自分がやれることは自分でやろうと思えたんです。

 料理研究家として表で仕事をやらせてもらっている以上、それを多くの人に見てもらうのが、私の使命だって……」

 枝元さんは酸素ボンベをつけ番組に出演。IHクッキングヒーターを使って料理を行った。番組終了後、「私の母も同じような病気で励みになったようです」など、枝元さんに共感する視聴者からのメッセージが多く寄せられたという。

「たとえば具合が悪いとき、どんなものが食べたいだろう、どんな料理なら作れるだろうなどと考えました。できることは限られていても、自分の食事を自分で作ると、すごく前向きな気持ちになるということを伝えたかったんです。なんだかいまの私は、生きることが仕事になっているみたいな気がします」

【プロフィール】
枝元なほみ/1955年生まれ。テレビ、雑誌などで活躍。近著に『枝元なほみのめし炊き日記』(農山漁村文化協会)。

取材・文/廉屋友美乃 写真/本人提供

※女性セブン2023年11月30日・12月7日号

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