社名には「エース」が
そうしたなかで、大谷が実際に“株式会社・大谷翔平”とも位置づけられる企業の取締役に就任していることは注目に値する。2016年2月に設立された東京・新橋の雑居ビルを本社所在地とするA社がそれだ。社名には大谷に相応しい「エース」という単語が含まれ、大谷の母・加代子さんと父・徹さんが代表取締役に就任するほか、本人以外にも親族が取締役に名を連ねている。
大谷のスポンサー企業は多種多様だ。米経済誌『フォーブス』は、2023年シーズンの大谷のスポンサー収入等はメジャートップの3500万ドル(約52億円)に上ると報じている。2位のアーロン・ジャッジ(ヤンキース)が450万ドル(約6億7000万円)なので、まさに桁違いの額である。国内外のスポンサー収入の内訳は明らかになっていないが、A社が国内のスポンサー収入だけを扱っているとしても、億単位の資産に携わっていることになる。
この会社の登記を確認すると、事業内容は「コンサルティング業務」「マネジメント業務」「スポーツ施設、スポーツ教室等の経営、支援事業」「不動産の所有、賃貸、管理業務」「飲食店業」など多岐にわたる。スポーツジャーナリストの広尾晃氏が語る。
「大谷選手は基本的にドル建てで報酬を受け取り、米国内で資産形成をしているとされます。日本に設立した会社は、円で支払われる国内メーカーのスポンサー料を管理しているのではないか。自身が購入したタワマンなどの管理を行なっている可能性もあるでしょう」