“たまの贅沢”にも使える
10月のルール変更後も、「ジャンルによってはまだまだ注目の返礼品がある」(井戸氏)という。
「中国が日本の水産物を輸入停止にして在庫が滞留したことで、お手頃な寄付額での水産物の返礼品が多くあります。たとえば北海道紋別市の『[中国禁輸措置生産地支援品]オホーツク産ホタテ玉冷大(1kg)』(寄付額1万4000円)など。『禁輸』『緊急支援』といったキーワードで探すとよいでしょう。
また、物価高の嵐のなか、今後も値上がりが懸念されるティッシュペーパーなどを確保する手も。栃木県小山市の『クラリスボックスティッシュ60箱(1箱220組・440枚)』(寄付額1万4000円)などは、自宅に保管スペースがある人にお勧めです。また、“たまの贅沢”として青森県弘前市の『11~12月発送 贈答規格 蜜入りEMサンふじ約3kg』(寄付額1万6000円)のような高級産地の旬の果物は家族に喜ばれます」
今年の控除の枠を使うには、年末までに寄付を完了する。ふるさと納税専門サイトから選択を進めたい。そのうえで、控除の適用を受けるための手続きを忘れずに行なう。
「所得税・住民税の控除を受けるには、原則として確定申告が必要です。ただし、確定申告が不要な給与所得者等で、寄付先が5自治体以内の場合、『ふるさと納税ワンストップ特例制度』が使えます。返礼品とは別に送られてくる『寄附金税額控除に係る申告特例申請書』などの必要書類を揃えて、各自治体に1月10日までに届くように送付しましょう」(井戸氏)
黙っていたら税金を取られるだけ。得する制度のフル活用が必須だ。
※週刊ポスト2023年12月15日号