成人年齢が18歳になり“お年玉年齢上限”も引き下げ
IT企業勤務の20代男性・Bさんは、「成人年齢の引き下げとともに、お年玉も見直した」と言う。
「僕は4人兄弟で、すぐ上の兄が7つ上という年の差兄弟。幼稚園から高校生までの甥姪合わせて6人いますが、僕は独身です。そしてお正月にうっかり実家に帰ろうものなら、いちばん収入の低い僕の懐から何万円も飛んでいく計算になります。
これまで、なんとなく“20歳まではお年玉をあげる”という感じだったんですが、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたことに合わせて、お年玉についても“18歳までしかあげない”と自分のルールを改定。自分で働けるんだから、収入を他人に頼るなと宣言しました」(Bさん)
物価高で自分の生活も厳しい
アパレル関連企業で働く20代女性・Cさんは社会人になったばかり。幼稚園に通う姉の子供は「かわいい」とメロメロだが、年末年始の帰省で姉一家に会うのはちょっと憂鬱だと明かす。
「これまでもお盆や長期休みに会った時、何度かおもちゃを買ってあげたりお小遣いをあげたりしていましたが、物価高で自分の生活も厳しい。帰省したらおもちゃやお金がもらえるのを当たり前に思ってほしくないという気持ちが大きくなりました」
Cさんは、「お年玉って、自分が“いい人”だと思われたい大人があげるものでしょう?」と持論を展開する。
「お年玉をあげても、私がいくらあげたかなんかも覚えていないでしょうし、それを稼ぐ大変さもわかっていないわけですよ。何に使うかわからないお金をあげるのではなく、大きくなったら一緒に買い物にでも行って、服でも買ってあげたらいいのかな、という考えに至っています。ケチと思われても全然構いません。
親と姉には、『お年玉はおじいちゃんおばあちゃんがあげれば良い。だから今年から私はお年玉は廃止。将来私に子供ができたときにも不要』と決意表明しようと思います」(Cさん)
日本の伝統的な風習であるお年玉。ともすると惰性に流されがちだが、自分や家族にとって最適な方法を模索すべく、見直し始めた人もいるようだ。(了)