キャリア

埼玉の中学受験熱が“港区や世田谷区よりも前のめり”な事情 「住宅費で浮いた分を教育費に」「県内に難関校があり都内にも通いやすい」

 夫が転勤で地方に単身赴任する可能性もある。そうなると、女三人暮らしになるわけで、セキュリティの良さも重視し、タワーマンションを選んだ。

「教育費が安く済ます予定だったので、その分、少し背伸びした物件を購入しました。いろいろと見学していくと、やはり、気に入る物件は高くなるんですよね」

 引っ越す段階で、B子さん夫婦は子どもの進学についてちゃんと話し合いをしてなかった。夫は地方の公立中学から公立高校、国立大学という公立育ちで、娘たちも公立コースを歩ませるつもりだろうと思っていたという。

「ちゃんと話し合いをしておけばよかったんですよね」

 そうB子さんは後悔をしている。まさに「タワマンに住んで後悔してる」になっていくのだろうか。次回、B子さんの計画が狂っていく過程を追う。

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【プロフィール】
杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ)/ノンフィクションライター。2005年から取材と執筆活動を開始。『女子校力』(PHP新書)がロングセラーに。『中学受験 やってはいけない塾選び』(青春出版社)も話題に。『中学受験ナビ』(マイナビ)では小説『ボリュゾっていうな!~ギャルママが挑む“知識ゼロ”からの中学受験ノベル~』を連載。

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