「メイクが下手」と解釈してしまう
IT企業勤務の30代女性・Bさんも、男性から「すっぴんの方がいい」と言われるとイラッとすると言う。
「メイクは少しでも自分が理想とする『かわいさ』『美しさ』に近づこうとする行為です。自分のために日々、メイク方法を研究しているのに、その努力の否定ですよね。『すっぴんの方がいい』=『メイクが下手』だと解釈できてしまうから、失礼だし、なんならケンカを売っているくらいに思えますね(笑)」
Bさんは、20代の頃に付き合っていた彼氏に「すっぴんの方がかわいい」と言われた経験を振り返る。
「すっぴんの方が個性があっていいみたいなことを言われました。でもそんなことを言う人に限って、普段メイクをしないと何か言うんですよ。
いつだったか、デートにすっぴんで行ったら、彼氏はかわいいと言うどころか、『なんかテンション下がる』とあからさまに不快な顔をしていました。あくまでも、家のなかで自分だけに見せるすっぴんがいい、みたいな話だったみたいです。だったらそう言ってほしかったです」(Bさん)
本当にそう思っていても、言い変えた方がいい
では男性はどう伝えればいいのか。不動産会社勤務の30代女性・Cさんは、「すっぴんの方がいい」について、持論を展開する。
「そもそも、人の見た目を“~の方がいい”と言うのは大きなお世話。自分の心だけにとどめるか、話題にするにしても本人の耳に入らないようにしてほしいです。心から『すっぴんがいい』と感じたなら、『肌がきれいだね』とか、比較の言葉を使わずに褒めればよいのでは」
外見に言及する言葉はデリケートなもの。良かれと思って言ってる言葉が、相手にとってどう受け止められているのか、発言する前に意識を巡らせておいたほうがよいのかもしれない。(了)