住まい・不動産

老朽化した自宅は「売却」か「修繕」か シニア層にとって便利な“駅近物件”への引っ越しにも「数々の障壁」がある

子供部屋があった2階部分を“減築”する選択肢

 また、苦労して自宅を売っても、“駅近マンション”の暮らしが戸建てに比べてコストが抑えられるかも定かでない。

「マンション購入費用の数千万円とは別に、毎月の修繕積立金や管理費などの出費もある。最近は『リ・バース60』といったシニア向けの住まいを担保とする融資も増えましたが、商品によっては亡くなった後に相続人が返済することになり、迷惑をかけることになるので注意が必要です」(山下氏)

 だからこそ、自宅を「修繕」しながら暮らすという選択も排除しないほうがいい。山下氏が言う。

「バリアフリー改修や断熱化だけなら500万円もあれば可能です。近所付き合いを続けられて、知らない土地が嫌になって引き籠もってしまうリスクもない。また、子供部屋があった2階部分を持て余しているのなら、取り壊してしまう“減築”も検討に値します」

※週刊ポスト2024年1月1・5日号

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