中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

ソフトバンク3Gサービス終了直前にドコモガラケーに乗り換えた50歳男性 「ガラケー人生が無事延長できてホッと一息」

ソフトバンクから届いた3Gサービス終了のお知らせ。「2024年2月1日にお客さまとのご契約を終了し、自動的に解約となります」との文面が

ソフトバンクから届いた3Gサービス終了のお知らせ。「2024年2月1日にお客さまとのご契約を終了し、自動的に解約となります」との文面が

なぜか周囲の人が「あなたはスマホにしないでほしい!」

 で、なぜ私がスマホにしたくないかといえば、一番大きいのは「時間泥棒ツールと付き合いたくない」ということに尽きます。自宅ではPCで様々なウェブサイトを見たり検索をしたりはしますが、これはあくまでも仕事の延長。必要だからウェブを見るわけです。

 しかし、スマホならばどこでもネットに繋がるので、常時誰かから連絡は来るし、「既読スルー禁止」とやらの面倒くさい習慣に付き合わなくてはいけない。SNSも常時見たいわけでもないし、元々スマホは自分にとっては不要でした。仕事はPCで十分。どうせ自分以外の全員はスマホ所有者なので、困ったら彼らに頼ればいい。

 あと、理由はよく分からないのですが、私の知り合いの多くが「あなたはスマホにしないでほしい!」と言ってきました。多分、周りに一人でもアナログ人間がいれば、癒されるのでしょう。私はスマホユーザーからの意味不明の「ガラケー継続要求」をこの8年程受け続けています。私がガラケーを使い続けることで彼ら/彼女らも満足してくれてるわけですから、スマホにする意味はない。

 結果的に私のガラケー人生は無事延長しました。ホッと一息です。スマホにすると、本来は知りたくもなかった余計な情報を得たり、必要以上にSNSでケンカしたりすることもあるかもしれませんが、そうならずに済んで良かった。スマホユーザーが皆同じような情報を得ている中、アナログの新聞や雑誌を読むのも自分にとっては利点があると考えている。

「お前みたいな情弱がスマホにしないから余計なサービスをドコモに発生させているんだ。その分、スマホの通信費に上乗せされてるんだから、さっさとスマホにしろ!」と言いたくなる方もいるでしょうが、それはドコモに言ってください。私はただ単に自分の欲しいサービスを提供する会社と契約しただけなんで。

【プロフィール】
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう):1973年生まれ。ネットニュース編集者、ライター。一橋大学卒業後、大手広告会社に入社。企業のPR業務などに携わり2001年に退社。その後は多くのニュースサイトにネットニュース編集者として関わり、2020年8月をもってセミリタイア。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『縁の切り方』(小学館新書)など多数。最新刊は『日本をダサくした「空気」』(徳間書店)。

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