スポーツ用品メーカーのアシックスは、ランニングシューズ市場において世界一を目前に控えている。多摩大学特別招聘教授の真壁昭夫氏がこう指摘する。
「スポーツ用品全体で言えば、圧倒的1位であるナイキの牙城はなかなか崩せませんが、アシックスは厚底ランニングシューズで技術革新を進め、シェアを高めています。今年の箱根駅伝でもアシックスのシューズ着用者は2番目に多く、2021年には着用率0だったことを考えれば急ピッチで巻き返している。縫製技術には定評があるので、さらにブランドイメージを高めれば、ナイキの背中も見えてくる」
世界のマーケットで日本企業が“昇り龍”のごとく躍進を遂げる1年は始まったばかりだ。すでに世界一の企業よりも、これから世界一になると期待される企業のほうが“伸びしろ”があり、投資先として魅力的であることは言うまでもない。
(了。前編から読む)
※週刊ポスト2024年2月2日号