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【日本株週間見通し】今週も決算発表やFOMCなど市場に影響を与えそうなイベントが目白押し

先週の日経平均は週間で212.2円安

先週の日経平均は週間で212.2円安

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の1月22日~1月26日の動きを振り返りつつ、1月29日~2月2日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は週間で212.2円安(-0.59%)の35751.07円と1月に入って初めての下落となった。ナスダックやフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が大幅高となったことから、週初から東エレク<8035>やアドバンテスト<6857>など値がさ半導体株に買いが集中。日経平均は36000円台に乗せた後も上げ幅を拡大し、22日には36500円台まで上昇。

 23日も買い優勢の地合いは変わらず、37000円台まであと少しの水準に迫ったが、日本銀行の金融政策決定会合(日銀会合)の結果「金融政策の現状維持」が伝わると、相場は一変。大型株を中心に売り優勢の展開となった。「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」にて「物価目標の達成に向けた確度は引き続き、少しずつ高まっている」と記載されたことで、「金融政策の正常化」に踏み出す時期は近いと見た投資家が、目先の利益確定売りに動いたもよう。

 24日には、10年国債利回りが0.7%台まで上昇したことから、不動産株が売られ、銀行株が買われるなど「金利に絡んだトレード」も観測。週末は、米半導体大手インテルの決算内容が嫌気されて、半導体株が総じて売られる展開に。日経平均は36000円台を割り込み、週足ベースでは長い上影(上ヒゲ)陰線を残した。

 なお、1月第3週(15-19日)の投資主体別売買動向(現物と先物の合算)によると、外国人投資家は3972億円と買い越しを継続した。225先物は買い越しを継続、TOPIX先物は売り越しに転じ、現物は買い越しを継続した。個人投資家は1855億円と売り越しを継続しており、外国人買いに個人投資家が売り向かうという構図となったが、第2週の外国人投資家の買いは1兆4456億円だったことから第2週比では大幅に減少した。

 日銀会合後の植田和男日銀総裁の記者会見では、展望リポートにあった「物価目標の達成に向けた確度は引き続き、少しずつ高まっている」を複数回発していた。また、「3月会合に向けては賃金、経済、物価関係のデータがある程度出てくる」と発言。一方、「長期金利コントロールの枠組みをマイナス金利解除後もある程度残すつもり」とも発言しており、金融緩和政策の基本的な枠組み維持の可能性も示唆した。

 市場では、4月のマイナス金利解除がコンセンサスとなりつつあったが、3月解除の期待も高まったことから、「国債利回り上昇、株売り」という相場になった。ただ、為替は1ドル147円台と目立った円高ドル安は進行していない。既にマイナス金利解除はある程度織り込まれており、3月より前にマイナス金利解除が前倒しとなる可能性はないことから大幅な円高は進まないという見方もある。今週、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えていることも様子見ムードが強まる要因となっている。為替は日米金利差が重要視されるため、為替が動くのは今週のFOMC後となりそうだ。

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