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【教育格差解消への挑戦】笑い飯・哲夫が格安の地域塾を運営する思い 「金持ちの子しか賢くなれへんのはおかしいやん」

小学3年生から中学3年生までを対象とした「寺子屋こやや」(ホームページより)

小学3年生から中学3年生までを対象とした「寺子屋こやや」(ホームページより)

地球を救ってくれる天才が育ってほしい

 教育格差に気づいたのは12年ほど前。所属する吉本興業の社員から「子供の塾代がひと月に6万も7万もかかって大変やねん」と聞かされたのがきっかけだ。

「それを聞いて、“うわっ、高っ!”と思ったんです。ぼくが小さい頃は月3000円くらいで近所のおばあちゃんが教えてくれる塾に通えて、すごく楽しかった。休憩時間にお菓子をもらって、近所にあんな塾があればいいなってその後もずっと思っていました。ぼくの家は“上流階級”じゃなかったけど、格安の塾と、学校でもすてきな先生に出会えて大学に入れた。

 でもいま、塾に月6万も7万もかかったら超お金持ちしか行かれへんやんか。子供が2~3人おったらまず無理やろうし、超金持ちの一人っ子家庭だけが塾に行けて、いい大学に入れる世の中はちょっと違うやろと思いました。とにかく金持ちの子しか賢くなれへんのはおかしいと思い、格安の地域塾を作ったんです」

 月謝は週3回で1万5000円ほど。大阪市の助成制度を利用すれば、自己負担は5000円程度ですむ。

「とにかく“誰もが一緒に学べる環境”を作りたかったんです。経済的な余裕がない家庭の子供が教育の機会を持てなかったら、ただの置いてけぼりになってしまう。勉強の得意不得意や好き嫌いはあるやろうけど、まずはみんなが学ぶというスタートラインに立つことが大切だから。仏教が教える“みんな一緒”という感覚と同じですね。

 あとは“地球を救ってくれるような天才”が育ってほしいという気持ちもあって。中学の頃、地球温暖化の予想図をテレビで見て、ものすごい豪雨が来て日照りで食べ物が育たない状況にすごくビビった。でも自分は芸人になっちゃったんで、地球温暖化を止められない。地球を救う装置を作ってくれるような天才が育ってもらいたいので、より多くの子供に教育機会を与えています。もう地球はヤバいから、格差社会なんて言ってる場合やないんです」

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