投資情報会社・フィスコが、株式市場の2月5日~2月9日の動きを振り返りつつ、2月13日~2月16日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は週間で739.40円高(+2.04%)の36897.42円と上昇した。決算発表銘柄への物色が継続したことから、プライム市場の売買代金は連日で4兆円台を超える大商いとなった。米国株はしっかりも迫力に欠ける展開となったこともあり、週初から日経平均は36000円を挟んでのもみ合いとなったが、6日の取引時間中に決算を発表したトヨタ自<7203>が上場来高値を更新。日本の企業で初めて時価総額50兆円台を達成したこともあり、投資家のモメンタムを刺激し、トヨタ自は上場来高値を連日で更新する強い動きを見せた。
週末に2月限オプション特別清算指数(SQ値)算出を控えていたことも影響し、日経平均は36000円水準での小動きが続いたが、8日11時過ぎに日本銀行の内田副総裁が「マイナス金利解除でも緩和維持」と発言したことから225先物にまとまった買いが入り、日経平均は一気に上げ幅を拡大。プライム市場の銘柄の6割近くが下落した一方、ソフトバンクG<9984>など日経平均寄与度の高い銘柄が急騰したことから、日経平均は1月22日につけた終値ベースでの高値36546.95円を更新。週末は、ソフトバンクGの大幅続伸や為替が1ドル149円台と円安が進んだこともあり、日経平均は34年ぶりに37000円台を回復する場面も見られた。
なお、1月第5週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を1775億円買い越しており、1月累計では、23年5月の約2兆3000億円以来の約2兆円の買い越しとなった。一方、225先物は2700億円、TOPIX先物は2400億円それぞれ売り越したことから、1月第5週総合では3325億円の売り越しとなった。一方、個人投資家は総合で334億円の買い越しと買い継続となった。
今週14日を過ぎると企業の決算発表は一巡を迎えるが、決算発表を受けて、国内外の証券会社による投資評価及び目標株価変更レポートが相次いでリリースされることから、レポートを材料とした売買が中心となり、プライム市場の売買代金はそこまで大きく減少しないと考える。