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老後資金の要となる「新NISA」「iDeCo」「公的年金」 資産寿命を延ばすためにそれぞれの受取時期をずらす作戦

「年金繰り下げ」でどれだけ増える?

「年金繰り下げ」でどれだけ増える?

年金75才受給開始で184%に増やせる

 新NISA、iDeCo以上に老後資金の要となるのが65才から受給できる「公的年金」だ。新NISA、iDeCo、公的年金の受取時期をずらすことで収入を安定させ、資産寿命を延ばすことにつながる。ファイナンシャルプランナーの松浦建二さんが説明する。

「公的年金の受給開始は原則65才からですが、1か月単位で受給を遅らせる『繰り下げ』を選ぶと、1か月あたり0.7%ずつ増額されます。最大の75才まで繰り下げると、受給額は184%にもなります」

 つまり、新NISAを60才から、iDeCoを65才から受け取ることで生活費をまかない、公的年金は75才から受け取る、などと調整すれば、資産収入と年金収入の両方を増やすことも可能なのだ。そうして単年ベースで収支を黒字化することができれば、計算上は“永遠に資産がゼロにならない”ことになる。横山さんが言い添える。

「老後資金づくりの理想は、なるべく長く働いて、新NISAやiDeCoなどの『私的年金』を使ってしのぎ、最後に公的年金を受け取ることです」

 受給開始は1か月単位で決定できるため、例えば「女性の方が平均寿命が長いので、妻は繰り下げて、70才まで働く夫はiDeCoで運用を続けながら、公的年金を先に受給する」といったやり方も可能だ。

※女性セブン2024年2月22日号

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