東南アジアでも上客扱いされなくなってくる
先日、日本のGDPがドイツに抜かれ、4位に転落しました(1位はアメリカ、2位は中国)。それでも、長らく日本は世界2位の経済大国だったというプライドがあるため、今の状況をまだ受け入れられない人もいるのでしょう。
無駄なプライドを持つはやめなさい。もはや日本は「衰退途上国」です。築地やニセコでは、5000円の牛串やら8000円の海鮮丼、3000円のラーメンが、海外の人から「安い安い!」と買われているような時代です。もう、日本は観光立国として、金持ちの外国人様に傅く人生を本格的に考えなくてはいけないのです。
今私がいるタイでは、現状はまだ日本人を(きちんとカネを払っている)ホテルでは上客として扱ってくれているし、物価水準も地元の人が行くような店では日本と比較しても割安です。写真のラーメンはこれだけチャーシューやワンタンが入っていても200円です。ところが、マクドナルドやKFC、バーガーキング、スターバックスといったグローバルチェーンは、もう日本よりも高い。バーガーキングでセットを頼んだら1200円ですよ。欧米人が多数来るような飲食店では日本より高いのはザラ。
これを高いと感じる私を含めた日本人は、東南アジアでも飲食店等では上客扱いされなくなってきます。そうしたことから「若者の海外旅行離れ」が確実に進んでいるわけです。もはや日本のフツーの若者がアメリカやEUに旅行するのは、かなりキツいでしょう。
この現状をさっさと認め、反骨心をもって国を発展させなければならないのです。「若者の海外旅行離れ」という一言で「キーッ!」と沸騰するような人は、いい加減に現状を直視してほしい。日本は一部の富裕層を除き、貧乏国家なのです。
【プロフィール】
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう):1973年生まれ。ネットニュース編集者、ライター。一橋大学卒業後、大手広告会社に入社。企業のPR業務などに携わり2001年に退社。その後は多くのニュースサイトにネットニュース編集者として関わり、2020年8月をもってセミリタイア。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『縁の切り方』(小学館新書)など多数。最新刊は『日本をダサくした「空気」』(徳間書店)。