新NISAを始めたいが、どんな商品に投資すればよいのかわからないという人には、「ロボアドバイザー」(以下、ロボアド)の口座を開く、という選択肢もある。ロボアドなら、入金すれば最適な資産配分で投資を行ない、リバランスまでやってもらえる。まさに「おまかせ投資」ができるわけだが、他にも大きなメリットがある。それは“取れるリスクに応じた投資”を実現できるという点だ。
資産運用の世界では、投資家が受け入れることができるリスクの度合いを「リスク許容度」と呼ぶ。仮にリスク許容度を超えたハイリスクの金融商品に投資した場合、相場急落時に想定以上の損失が発生し、投資の継続が困難になる可能性がある。一方、リスク許容度を下回る金融商品では、十分なリターンを得られない可能性が出てくる。
リスク許容度は、投資家の年齢や収入、保有資産などによって異なる(図1)。
例えば、高齢になるほど、一般的にはリスク許容度は低下する。その理由は大きく2点。1つめは、運用期間が短くなるので、損失が発生した場合、それを取り戻す時間が不足すること。2つめは収入の減少で、特に定年後は損失を収入で埋めにくくなる。
とはいえ、高齢であっても預貯金などの金融資産の額が大きい人なら、リスク許容度は高くなる。一人ひとり異なるリスク許容度を自分で把握するのは意外と難しく、許容範囲を超えたリスクを取りすぎてしまう投資家も少なくない。そうした際に注目したいのが「ロボアド」だ。