本格的な味を手頃な価格で楽しめるコンビニスイーツ。消費者はいくらまでかけてもよいと思っているのか。マイボイスコムが2023年5月に実施したコンビニスイーツに関する調査によると、1回あたりの購入金額は「250円~300円未満」(26.0%)が最多だった。消費者には1回あたりの購入金額に“300円の壁”があるようだ。
だが、物価高による値上げが相次ぐ今、300円を超えるスイーツは珍しくなくなった。お目当てのスイーツを予算内で買うことが以前より難しくなっているのだ。そうした中、コンビニスイーツをよく購入していた消費者の中にも、徐々に足が遠のき買わなくなった人も現れている。
“小さな幸せ”が手に入る存在だったのに…
メーカー勤務の20代女性・Aさんは、以前のような「軽いノリ」で新商品を購入できなくなったと嘆く。
「仕事の合間や終わりにコンビニスイーツを買っていたんですけど、最近はあまり買わなくなりました。全体的に商品の価格が高くなった気がして……」
コンビニスイーツから距離を置き始めたのは、お気に入りのスイーツが“300円の壁”を突破したことがきっかけだった。
「好きだったティラミスが、最近では300円を超えるようになったんです。200円台だと迷わず買う感じですけど、300円を超えるようなら、一瞬悩む。私にとってコンビニスイーツを購入するか否かを判断する基準は、税込みで300円までですね。気軽に“小さな幸せ”が手に入るコンビニスイーツはどこへいったのか……」(Aさん)