投資

「NISAでも課税される場合がある」 新NISAとiDeCoの知らなければ損をする“3つの落とし穴”

iDeCoの受け取り方次第で税金が増える

 iDeCoを一時金で受け取ると、「退職所得控除」を使えるので節税効果が高い。しかし、退職金とiDeCoの両方を同時に受け取ると、控除額の上限を超えてしまい、税負担が増すこともある。

 一方、退職金とiDeCoの一時金を分けて受け取る場合は、退職所得控除の合算条件を念頭に置く必要がある。

 お得なのは、「先にiDeCoを受け取り、その5年後以降に退職金を受け取る」方法で、これなら両者にそれぞれの退職所得控除が適用できる。定年が65歳ならば、60歳でiDeCoを受け取るのを忘れないことだ。

 ただ、会社の規程で退職金の受け取り年齢が60歳に決まっているケースもある。その場合は、iDeCoの受け取りを翌年以降に回そう。iDeCoを受け取る際に退職所得控除が使えなくても、「退職所得の2分の1課税」が適用されるので、所得税を下げる効果が期待できる。同じ金額でも受け取り方次第で税金は大きく変わるのだ。

【プロフィール】
頼藤太希(よりふじ・たいき):株式会社Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に創業。『はじめての新NISA & iDeCo』(成美堂出版)など、著書90冊で累計150万部。登録者1万6000人超のYouTube「Money&YouTV」を運営。現在発売中の『週刊ポストGOLD 新NISAで儲ける決定版』では、現役世代・シニア世代それぞれの出口戦略についても解説している。

※週刊ポストGOLD 新NISAで儲ける決定版より

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。