「IPL」「ボトックス注射」「ハイフ」「糸リフト」「抗酸化コスメ」
何才になっても美しくありたい。これは有史以来、多くの女性にとって最重要課題であり、クレオパトラは真珠の粉末を体に塗り、楊貴妃は胎盤を生薬としてのみ、小野小町は鯉の生き血をすすった。世界を魅了した絶世の美女たちがあらゆる手段を駆使して手に入れようともがいた「永遠の美」がいま、技術の進歩によって私たちにもたらされようとしている。美しくあるための技術にアクセスするハードルが格段に低くなっていることがその証左だろう。
アンチエイジング分野の美容医療を牽引する北朝霞メディカルクリニック理事長の中村淑子さんも、その熱量を肌で感じていると話す。
「近年はソーシャルメディアの影響もあり、若いかたから最高齢は80代まで、さまざまな世代の患者さんが施術に来ています。
最も需要が多いのは、『IPL』と呼ばれるレーザーを当ててシミを取る治療ですが、それを皮切りに、ボツリヌス菌から産生される神経毒素を注入し、しわなどを改善する『ボトックス注射』や、頬のたるみを引き上げる『ハイフ(高密度焦点式超音波)』など、それ以外にもいろいろ試してみたいと希望するかたも少なくない。そうした場合、一人ひとりの要望や状況に応じて、いろいろな施術を組み合わせるオーダーメード治療をすすめています。
ほかにも、時間が経つと体内に吸収される特殊な糸を用いて顔のたるみをリフトアップする『糸リフト』や、ビタミンCにアスタキサンチン、コエンザイムQ10といった肌の酸化を防ぐ成分の入った『抗酸化コスメ』もトレンドです」(中村さん)