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【人生100年時代】“美容”は自分自身でQOLを高めていけれる領域、介護分野でもコミュニケーションツールとして効果を発揮

北原佐和子さんは介護の現場で美容の力を実感しているという

北原佐和子さんは介護の現場で美容の力を実感しているという

“人生100年時代”の到来は、働き方や健康意識、そして人生にどう幕を下ろすかまで、私たちの生活を大きく変えた。それは「美容」の分野においても例外ではない。シニア層における美容意識の高まりと健康について解説する。【全4回の第4回。第1回から読む

自分自身で“なりたい姿”に向かってQOLを高めていく

 年齢に合った手入れや、自分自身のための美容で手に入れた社会とのつながりは、内面からの健康にもつながる。人生100年時代の美容は「生きる力」の源でもあるのだ。美容皮膚科医として35年の経験を誇る田中優子さんが語る。

「実際に、美しくあろうとすることに伴う健康効果は多くの研究によって証明されており、私も『美容は最高の予防医学』というポリシーを持っています。

 言うなれば肌は『唯一の外から見える臓器』であり、その状態を気にするということは体の異変に敏感になるということ。きれいに保つためには健康的な生活を送る必要がある。美容と健康の距離は今後さらに縮まっていくことが予測されます」

 アテナクリニック銀座本院総院長の定村浩司さんも現場で患者と向き合いながら、美容に伴う健康効果を実感していると声を揃える。

「最近施術に来た80代の女性は年齢とともに元気がなくなり、自宅に引きこもり気味になっていたのを、60代の娘が半ば無理やり連れ出して来たかたでした」

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