トランプ氏のドイツ嫌いも激しい。英国のEU離脱を「すばらしい結果になる」と歓迎し、「EUはドイツだ。メルケル首相は壊滅的な過ちを犯した。どこから来たかも分からない不法者を受け入れた」と難民受け入れをこきおろした。
米国当局は中国と関係の深い独フォルクスワーゲンの燃費不正事件で民事・刑事合計約218億ドル(2.4兆円)を支払わせることで合意し、安いユーロで対米貿易黒字を稼ぎまくったドイツに厳しい姿勢を取っている。また、昨年、過去最高の対米黒字をあげた韓国もトランプ氏当選後にウォン高・円安が急速に進んだ。
自動車、電機など日本の輸出産業にとって最大のライバルはドイツと韓国であり、その弱体化で日本企業がメリットを享受することは言うまでもない。
※週刊ポスト2017年2月3日号