吉田みく「誰にだって言い分があります」

「もうフルタイム勤務は無理かも…」共働き家庭を待ち受ける“小1の壁” 30代女性が学童利用で実感した負担の大きさ

学童保育の月額利用料は「1万円未満」が8割以上(こども家庭庁がまとめた令和5年調査より)

学童保育の月額利用料は「1万円未満」が8割以上(こども家庭庁がまとめた令和5年調査より)

 クミさんは産休育休を経て、0歳から子供を保育園に預けてフルタイムで働いてきた。通っていた保育園では給食が出たり、残業時の延長保育に柔軟に対応してくれるなど、働く親の負担が軽減されるような配慮が多く、入園前に不安になることはなかったという。そういった背景もあり、学童保育からの“お願い”が負担に感じられたそうだ。

 会社までは片道40分かかり、残業も多いため、早めの迎えは難しいという。長期休み中の弁当作りができないわけではないが、その分早く起きなくてはいけないなど、クミさんの日常にとってハードルが高く感じられたそうだ。

「持参するお弁当をコンビニで調達してもいいか確認すると、『子供がかわいそうなのでイレギュラーな場合のみにしてほしいです』と言われました。早めのお迎えも難しいと伝えると、『ご両親やご近所の方に頼ることはできませんか?』と言われましたが、親も仕事をしていて頼ることはできないし、『ご近所さんに頼って』と簡単に言いますが、そんな気軽なものではありません」

送迎付きの民間学童を検討したが…

 夫婦で話し合った結果、新学期が始まって1か月間はクミさんが有給休暇を使い対応することを決めたそうだ。しかしこれで有休はほぼなくなってしまい、病気など万が一のための休暇に充てることが難しくなってしまった。他にも、キャリアアップに影響するのではないかと不安を感じているようだった。

 学童についての悩みを同じ部署で働く先輩ママや学生時代の友人に相談すると、色々な方法があることを知ったという。

「最近増えている民間の学童保育の利用や、習い事で時間を埋めるなどの具体策の提案だけでなく、学童によって方針が様々なので情報収集をしっかりとすべきだったことも指摘もされました。学校の近くにある学童に入れることしか考えなかったのは甘かったかもしれません」

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