吉田みく「誰にだって言い分があります」

「もうフルタイム勤務は無理かも…」共働き家庭を待ち受ける“小1の壁” 30代女性が学童利用で実感した負担の大きさ

 知り合いからの提案もあり、送迎付きの民間の学童保育を検討し始めたクミさんだったが、利用金額に衝撃を受けたと話していた。

「学童に預けながら習い事もできる魅力的な民間学童なのですが、週5日の利用で料金は月6万円を超えます。こんな高額な費用を払ったら、何のために仕事をしているのかわからなくなってしまう。驚いたのが、利用者が多く、間もなく定員になってしまうんだとか。我が家にはその余裕がないので利用できません。子供を育てながら働くことのハードルの高さをさらに感じています」

 当初、子供が一人で留守番できるようになるまでは学童保育を利用したいと考えていたものの、いざ始まってみるとクミさんにとっては負担に感じる部分が多く、今後も利用するか悩んでいるようだった。現在のフルタイム勤務を見直し、学童保育を利用せずに働くことも検討中だそうだ。

 親が働くためのサポートとなる学童保育だが、人によっては仕事と学童利用の両立が難しいケースもある。ライフスタイルに合わせて両立させるには、積極的に情報を得ていく必要があるかもしれない。

【プロフィール】
吉田みく(よしだ・みく)/埼玉県生まれ。大学では貧困や福祉などの社会問題を学び、現在はフリーライターとして人間関係に独自の視点で切り込んでいる。マネーポストWEBにてコラム「誰にだって言い分があります」を連載中。同連載をまとめた著書『誰にだって言い分があります』(小学館新書)が発売中。

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